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カレッジ第17回「プラスチックごみ問題入門」を開催しました。
よろこびの森カレッジ 2021/10/12
10月12日(火)にオンライン配信とサテライト会場の形式で開催しました。
講師は日本消費者連盟・環境部会の栗岡理子さん。
栗岡さんは以前、奈良市内にお住まいでした。
そこでは、鹿がプラスチックごみを食べて死んでしまう
ということが多かったとのこと。
鹿は国の天然記念物になっているため不審な死に方をすると解剖されます。
すると、おなかの中から3~4キロもあるプラスチックごみの塊が出てきて、
この塊をほぐすとレジ袋がたくさん見つかるとのことでした。
そのため、栗岡さんは奈良在住の間ずっと「レジ袋を有料化しよう」
という活動をされていました。
レジ袋が有料化された現在でも、
残念ながらその被害に大きな変化は無いとのこと。
原因は、レジ袋だけが減っても、コンビニのおにぎりの包材や、
お菓子の袋が落ちているため、鹿が食べてしまうから…
同様に海の生物の被害も減っていないだろうし、
近年では人間にも悪影響があるということが解ってきているため、
「プラスチックの生産量そのものを減らしたい」
という想いで活動をされています。
今回の企画では下記の5つの項目について詳しく教えていただきました
1.プラスチックの概況
2.プラスチックごみの経緯
3. 2019~2021年のマイクロプラスチックの話題
4 .マイクロプラスチックの危険性と世界の動向
5. 脱プラ生活はじめの一歩
プラスチックは安くて便利なため、
大量生産・大量消費されており、
生産量は今後20年で2倍になると予想されています。
また、2016年のダボス会議では
「2050年には海のプラスチック量は、魚の量を重量換算で上回る」
との試算が報告されています。
比較的軽いプラスチックが、重量換算で上回るということは危機的な状況です。
マイクロプラスチックは様々なところで使用されています。
例えば化粧品を例にとると、
シャンプー、コンディショナー、シャワージェル、消臭剤、⼝紅、
ヘアカラー、シェービングクリーム、⽇焼け⽌め、防⾍剤、
しわ防⽌クリーム、保湿剤、ヘアスプレー、フェイシャルマスク、
ベビーケア製品、アイシャドウ、マスカラ、ファンデーションなどなど。
すごく身近ですよね
また、紙製や不織布のティーバッグや紙コップにも
薄くプラスチックが塗られていることがほとんどで、
それらを使用することでマイクロプラスチックを摂取することになります。
さらに驚くべきは、私たちの体内への取り込み方です。
「食べている量よりも、大気中に漂うそれらを
吸い込んでいるほうが多いかもしれない」とのこと。
近年出てきた問題としては、
香り成分や消臭成分を包み込んだ「マイクロカプセル」。
これが電車や職場内でたくさん浮遊しており、
カプセル内の人工香料などと一緒に体内に入ってしまいます。
人体への影響もとても深刻です…
長年の積み重ねと最新の技術が合わさって
地球や生態系全体を汚染しているプラスチックごみの問題。
各自ができるところからプラスチックを減らしていくことが重要です。
私たちにできることを教えていただきました。
・店や企業、政治家に声を届ける
・「バイオマスプラスチックだから安⼼」ではない。削減が最も⼤事
・マイバッグやプロデュースバッグを持参。レジ袋や薄い⼩袋をもらわない
・できるだけ包装されていない商品を購⼊し、プラ包装を減らす
・マイハシ持参→プラ製マドラー、使い捨てフォークやナイフをもらわない
・マイボトル持参→ペットボトルや飲料⽸、紙コップなどを使わない
・紅茶はティーバッグより茶葉を
・調理にラップやプラ袋などを使わず、フタ付き容器や蜜蝋ラップ等を利⽤
・フッ素樹脂加⼯のフライパンを使わない。ウェットティッシュもプラ製
・⾷器洗いや掃除にウレタンスポンジや、メラミン樹脂のスポンジを使わない
・古紙回収には紙ひもを使⽤。洗濯する際はしっかりした洗濯ネットを使う
・マイクロビーズやマイクロカプセルを利⽤した製品を買わない
・できるだけ⾃然素材(綿、⽑、絹等)の⾐類・寝具を選ぶ(⼤事に使う)
・柔軟剤や芳⾹剤、消臭スプレー、殺⾍剤などの化学物質も極⼒使わない
様々な要因や被害・課題は、とてもブログだけではお伝えしきれません。
でもぜひ多くの方に知っていただきたい
ぜひ、栗岡さんの著書をお読みいただき、
安心して暮らせる未来を一緒に作りましょう
組合員の皆さんからは、下記のような感想をいただきました。
ご参加いただきありがとうございました。
・とてもわかりやすく、また深い内容の講演でした。ありがとうございました。
あマイクロプラスチックの影響がよく知られている海ばかりでなく、
あ大気や水にも影響が出ているとは驚きでした。
あまた研究論文もここ数年のものが多く、この先研究が進み、
あ地球上の生物への深刻な影響がわかるのはこれからかと思うと不安な気持ちになります。
あ講演が進むにつれ、絶望的な気分になってしまいましが、
あまずは自分でできることとして プラスチック製品、包装のものはなるべく選ばない、
あ使わない、ゴミにする時はしっかり分別するなどできることから進めていきたいと思います。
・海も山も空気も土も体内もマイクロプラスチックで
あ汚染されていることに改めて驚いています。
あ毎日使っているティーバックもテフロン加工も衣類も
あとにかくプラスチックであふれていること。
あプラのリサイクルも1種類の成分のものしかできないこと。
あ初めて知ることばかり。 ティーバックはやめる。
あ脱プラ生活のリーフレットを取り寄せ今できることを知りたいです。
あマイクロプラスチック回収洗濯機もぜひ早く作ってほしいです。
あそれまでにご案内のネットを取り寄せます。
あ日本は農薬規制などでも、ほんとに遅れています。
あまず、現状を知り、関心を持つ人が増え、地道にEUのように広げられればと願います。
・地球全体に及ぼすマイクロプラスチックの恐ろしさがわかった。
あ自分なりに脱プラスチックを考えたいと思いました。
・生活にプラが溢れて避けることができないことは実感していたが、
あさらに化粧品や柔軟剤の香り肥料など、知らないところにも
あたくさんのプラ成分が使用されていたことには驚きました。
あ特に毎日使用するティーバックでたくさんのマイクロプラを摂取していること
あを知り衝撃でした。
あプラの代わりがない以上、消費者はプラ以外の製品を選択できる
あ環境にはありませんが、早く代替品が発明され選択できるようになることを願います。
あそれまでは個人でできる減プラを行い、環境・自分や家族の健康を心掛けていきたいです。
あありがとうございました。
・こんなにも環境や人間や動物がプラスチックで汚染されていてびっくりした。
あ少しでも使い捨てプラスチックを減らせるように気をつけていきたいと思った。
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